
イエス・キリストというのは人の名前ではないの?

「イエス」のヘブライ語の名前はヨシュアで、「神は救いである」という意味です。当時のユダヤ人の中では「イエス」は普通の名前でした。
「キリスト」はヘブライ語のメシア(油注がれた者)のギリシア語訳です。頭に油を注ぐ儀式は古代イスラエルにおいては、王や祭司などの即位に際して行なわれていました。「キリスト」は名前ではなく、イエスが誰であるかを表す呼び名です。

イエス・キリストというのは、「イエス」が名前で、「キリスト」が苗字ではなく「キリストであるイエス」、または「イエスはキリストである」という意味です。すなわち、イエスをイエス・キリストと呼んでいること自体に「イエスがキリストである」との信仰告白が示されています。 キリスト教は祈りの最後に「イエス・キリストのみ名によってお願いいたします。」と唱えます。「私たちの祈りは自分の能力に基づくもの」ではなく、「神様の約束が揺るがない真理であること」に基づくものだからです。