
クリスチャンになるとどんなご利益があるの?

病気が直ちに治ったり、お金持ちになったり、出世をしたりといった棚からボタ餅のようなご利益を期待しないでください。それじゃクリスチャンになってもしょうがない? そんなことはありません。この世での不必要な苦労、自分にとれない責任を背負うことから解放され、自分の人生をしっかり歩むことができるように変えられるのです。 「わたしの後に従いたい者は、自分を捨て、自分の十字架を背負って、わたしに従いなさい。」(マルコ8章34節)と主イエスは言われました。自分が置かれた場から逃げることなく、自分の人生を歩むようにと勧めています。それは、一人歯を食いしばって頑張るのではなく、私たち人間のために自らを犠牲にされた主イエスと、自らの十字架を担って歩む友がそば近くにいてくださることで可能にされるのです。

キリスト教は「ご利益宗教」ではないとよく言われます。確かに、一般的な意味でのご利益宗教とは一線を画していると言えるでしょう。しかし、キリスト教にも「ご利益」はあるのです。ただし、そのご利益とは、災いがなくなることでも、死の陰の谷に遭遇しないことでもありません。むしろ、災いは起こりますし、死の陰の谷を歩むような試練に遭うこともあります。 それでもなお、キリスト教——聖書が説くご利益とは、「神様が共にいてくださる」というご利益です。試練や苦しみ、悲しみ、災いがあっても、それらを乗り越えていく力を、共におられる神様が与えてくださるのです。それこそが、キリスト教のご利益なのです。